その屋敷は町外れにある古びた屋敷だった。呼び鈴を鳴らそうとして、クルスは
はっと目を見はった。

 カーテンからこちらを除く小さな子供達。それだけならクルスはなにも思わない。しかし、その子供達の髪はクルスと同じ白髪だった。

「こんばんわ」

 クルスが声をかけると、子供達は驚いたように姿を隠した。クルスはその窓辺に近づいていくと、美しいしかし凛とした声が響いた。

「近づかないで下さい」