「傷は浅いみたいですわね?」

 デュラはテキパキとアリアの傷ついた首の手当をしていった。

「ドレスも着替えましょう。もうすぐ
ケルン様が戻られる」

 アリアはデュラの華奢な後ろ姿を見て
聞きたくなってしまった。

「あなたは、どうしてケルンを王様にしたいの?」

 ピタリとデュラの動きが止まった。