赤茶色に錆びついた階段をあがり、

201号室の呼び鈴を押した。

ビ、ビ~、ビ、

かすれるような音で、途切れ途切れにベルが鳴る。

しばらくすると鍵の外れる音がしてドアが開いた。

髭もじゃの男が、ぬうっと顔を出した。

そして、いぶかしげに僕の顔を見た。