紗英の母親が、車を瀬野駅のロータリーの中でハザードランプをつけながら停めていた。その車の中で、紗英の母親と紗英は1時間ほど話をしていた。おそらく説教などであると思われるが、私はロータリーのバス停のベンチに1人で座って紗英を待っていたため、どんな会話をしたのかは分からなかった。既に22時を過ぎ、ドラッグストアもシャッターを閉めていた。バスも全て運行を終えていたため、ロータリーには数台の送り迎えをしていた乗用車とタクシーが行き来するだけだった。ベンチに座っていた間少し肌寒かったのを覚えている。そして、やっと紗英が車から降りてきた。紗英の母親も私にお礼と謝罪をして、そのまま紗英の母親だけ1人車で帰っていった。その後、私と紗英はバス停のベンチに座り2人で話をした。しばらくお互い無言のままだった。私はなんだか緊張していた。紗英もまた緊張した様子だった。
「お前、どうしてコソコソ隠れた生き方してるんだよ?」
私は素朴に紗英に話しかけた。紗英が私の目をチラッと見て開き直るかのように答えた。
「だって、高いんだもん。欲しかった化粧品。お小遣いでは足りないし」
彼女はそう言って私から目をそらした。私は彼女のこの返答に対して怒りを覚えた。そして、私はベンチから立ち上がって紗英を見下し怒鳴りつけるように言った。
「俺が聞いてるのはそんなことじゃねーよ!」
「えっ!?」
紗英はとても驚いていた。目を丸くして固まったまま私の顔を見つめていた。彼女は、それまで強がっていた態度から急に怖気付いた。
「どうしてあんな走りができるのに、普段、体育の授業なんかまるで運動音痴みたいなふざけた走りしてたんだよ!?」
私はずっと紗英を睨んだように見ていた。
「確かにな、万引きは犯罪だよ。良くないよ。絶対にダメだ! もう2度とあんなことするな! だけどな、俺が本当に許せないのは、そういう卑怯なことをやって見つかったら全力で走るくせに、肝心な大事な走りをいい加減にするお前が俺は腹立たしいんだよ!」
私は自分の思いを全てぶちまけるようにして彼女に言い放った。しばらく2人の間に沈黙が流れた。私は立ったままじっと紗英の顔を見つめていた。紗英は私の目を見ては時折目をそらし、それが何度か続いた。なにか躊躇っている様子だった。すると、彼女は少し落ち着きだした。そして、全てを告白するかのようにゆっくりと語りだしたのだ。
「私は中学生のときまで陸上部だったよ。でも高校に行ったらもう陸上はしないって決めてたの」
私は紗英の全てを知りたかった。全てを打ち明けてほしかったのだ。彼女の言葉に対して、何か深い意味があるのだろうと悟り、それまで彼女に対して怒っていた感情から急に愛おしさを感じるようになった。
「ほら、黙ってないで教えてよ。清少のことが気になってしょうがない。何があったのか、ちゃんと聞くから」
私はゆっくりとベンチに座り紗英の方を見た。
「佐藤君、あのね、私、あの時、逃げ切る自信があったの。それなのに、あんなに早く迫ってくる佐藤君が私怖かった…」
紗英は少し声を震わせていたが、やがて顔を赤らめ恥ずかしそうに話しだした。
「でもね、捕まえられた瞬間、胸がドキドキしてたの。だって、男の人に後ろからあんなに強く抱きしめられたの初めてだったから…」
紗英の恥ずかしそうな表情を初めて見た。この時、私は確実に彼女のことを強く意識していた。
「私はね、本当は走ることが好き。だけど、もう陸上はしたくなかった。陸上なんかしたって幸せになんかなれない。そう思ってたの」
紗英が中学生で陸上を辞めたのは紗英の父親が原因だった。彼女の父親は現役の社会人マラソンランナーだった。東証一部の大手企業に勤めており優秀な会社員だった。ところが、紗英が中学3年生になった春に、父親は車の運転中に交通事故に遇った。その影響で右足の太ももより下の部分を失ってしまったのだ。それからというものの、紗英の父親は、それまでの真面目な性格とは打って変わって、まるで人が変わったかのようになってしまった。怪我をする前までは、ほとんど酒も飲まない性格だったのに、怪我をして以来、酒に溺れていった。紗英の父親は生きる希望を失っていたのだ。
「私は、父の姿を見て陸上選手になりたかった。父が大好きだった。でも、毎晩飲んだくれになって、仕舞には母以外の別の女と飲み歩くようになっていった。そんな父が大嫌いだった。父みたいにはなりたくなかった。だから、私は陸上という夢や希望は全部失ったの」
「そうか、辛かったな。いろいろ思い出させてしまってすまない」
「ううん、平気」
私はもの思いに耽るような気分で夜空を見上げた。そして、落ち込んでいた紗英を見て、ふと声をかけたのだ。
「なぁ、清少、陸上部に入れよ。一緒に走ろう!」
「えっ? でも、私、走れる自信が無い。もうフォームだって昔みたいに綺麗じゃないし。それに、うまくやっていけるか分からない」
「大丈夫。俺が1から教えてやるから」
紗英は少し困ったような表情をしていた。私は自分の左手をそっと紗英の前に出して言った。
「ねぇ、右手出して」
「えっ?」
紗英は少し躊躇いながらも右手をそっと前に出した。そして、私は彼女の右手を自分の左手でしっかりと繋いだ。人生で初めて女の子と手を繋いだ瞬間だった。
「さぁ、立って! 俺に付いてこい!」
「えっ? ちょっと… 待って…」
私と紗英はベンチから立ち上がった。そして、私は彼女と手を繋いで走りだした。少しずつゆっくりと。とても幸せな気持ちだった。この時、私は彼女に恋をしていた。
「ねぇ、恥ずかしいよ!」
紗英はとても恥ずかしそうに私と手を繋ぎながら走って付いてきた。いつまでも彼女と手を繋いでいたい。彼女をどこまでも連れていきたい。一生、彼女を守ってあげたい。私はそんな高揚感に浸った気分だった。紗英は初めのうちはとても緊張した様子だったが、次第に表情が笑顔に変わっていき、私と楽しそうに走っていた。2人は手を繋ぎながら瀬野通りを多田川方面へと走った。まさに、私と紗英は満月に向かって走っていたのだ。
「ねぇ、佐藤君!」
「どうした!?」
「私の名前「紗英」っていうの! だから、紗英って呼んで!」
「あぁ、よろしくな紗英! 俺の名前は「修」だ!」
「素敵な名前。ねぇ、私、修くんを信じて付いていってもいい!?」
「もちろんだよ! 紗英、このまま俺に付いてこい!」
2人は瀬野通りをしばらく走り続けた。紗英が少し息を切らし始めていた。
「紗英、大丈夫か!?」
「大丈夫。平気。ねぇ、私達、あの月に向かって走ってるみたい!」
「そうだな! 瀬野通りから見える満月は本当に綺麗だぞ!」
「私、月に向かって走るのが好きなんだ! このまま走り続けたら、あの月まで辿り着けるかな!?」
「あぁ、きっと辿り着けるさ! 最後に全力で走ろう! あの橋を越えたらイオンの交差点のところまでダッシュしよう!」
「はーい!」
紗英の返事はまるで小さな子供のようであった。多田川の橋の上から見える遠くの夜景、ヘッドライトをつけて走る車、河川敷、様々な風景に私達は目を配っていた。顔に当たる風が少し冷たかった。全長300Mある橋を渡りきったところで私は紗英に声をかけた。
「紗英、準備はいいか!?」
「うん。OKだよ!」
紗英が明るく返事をした。
「いくよ! よーい、どん!」
ずっと繋いでいた手を離した。そして、2人は全速力で走った。私と紗英は月に向かって全速力でスパートをかけた。そのまま2人は大きな交差点の手前でゴールしてかがみこんだ。
「うふふふ」
ふと気が付くと、紗英が傍でクスクス笑っていた。
「あれ? どうしたの? 何がおかしいんだよ?」
私は息を切らしながら恥ずかしい気分になった。
「だって、月まで辿り着けるなんて本気で言うから。私、可笑しくなっちゃった。修くんって、面白い人なんだね」
「お前なぁ、最初に月まで辿り着けるか聞いてきたのは紗英のほうだろ? そういう気分だよっていう意味で返事したんだよ」
私は紗英の前でかっこつけていた。私は走り終わった後のほうが緊張していたのだ。とても初々しいやり取りだった。高校1年生ながら、このままずっと紗英と一緒に居たいという想いで溢れていた。次の日も学校があったため、そのまま2人は歩いて帰り、私は彼女を家の近くまで見送った。
「送ってくれてありがとう。ねぇ、修くんと連絡先交換したい。メールアドレス教えて」
「あぁ、もちろん! ちょっと待ってね。なんか不思議だな。同じクラスでもう半年以上経つのにお互い連絡先すら知らなかったんだもんな」
2人は携帯電話の赤外線通信を使ってメールアドレスを交換した。
「今日はありがとう。修くんのおかげで素敵な1日だったよ。また明日ね。おやすみなさい。バイバイ!」
これまでの高校生活で私が見たことのないくらい、紗英が笑顔だったのを覚えている。私も笑顔で手を振って彼女を見送った。とても幸せな気分だった。輝く満月を見ながら胸がドキドキしていた。自宅へ着くと紗英からメールが届いていた。「修くんへ。はじめまして。清少紗英です。今夜は私にとって運命の満月の日。これからよろしくね!」私は、部屋で1人眠りに就くことができずに紗英のことばかり考えていた。体中が熱っていた。そして、明け方の5時頃になってようやくいつのまにか眠っていたのだ。
紗英との出会いから数日後、彼女は正式に陸上部に入った。それまでは彼女の笑った顔などほとんど見たことはなかったが、少しずつ普段からも笑顔でいることが多くなり、私と接するようになってから、以前と比べて明るい性格になった。様々なドラマが繰り広げられた高校生活の中で私たちは常に一緒にいた。彼女は高校2年生になってからアルバイトも始めたのだ。
「お前、どうしてコソコソ隠れた生き方してるんだよ?」
私は素朴に紗英に話しかけた。紗英が私の目をチラッと見て開き直るかのように答えた。
「だって、高いんだもん。欲しかった化粧品。お小遣いでは足りないし」
彼女はそう言って私から目をそらした。私は彼女のこの返答に対して怒りを覚えた。そして、私はベンチから立ち上がって紗英を見下し怒鳴りつけるように言った。
「俺が聞いてるのはそんなことじゃねーよ!」
「えっ!?」
紗英はとても驚いていた。目を丸くして固まったまま私の顔を見つめていた。彼女は、それまで強がっていた態度から急に怖気付いた。
「どうしてあんな走りができるのに、普段、体育の授業なんかまるで運動音痴みたいなふざけた走りしてたんだよ!?」
私はずっと紗英を睨んだように見ていた。
「確かにな、万引きは犯罪だよ。良くないよ。絶対にダメだ! もう2度とあんなことするな! だけどな、俺が本当に許せないのは、そういう卑怯なことをやって見つかったら全力で走るくせに、肝心な大事な走りをいい加減にするお前が俺は腹立たしいんだよ!」
私は自分の思いを全てぶちまけるようにして彼女に言い放った。しばらく2人の間に沈黙が流れた。私は立ったままじっと紗英の顔を見つめていた。紗英は私の目を見ては時折目をそらし、それが何度か続いた。なにか躊躇っている様子だった。すると、彼女は少し落ち着きだした。そして、全てを告白するかのようにゆっくりと語りだしたのだ。
「私は中学生のときまで陸上部だったよ。でも高校に行ったらもう陸上はしないって決めてたの」
私は紗英の全てを知りたかった。全てを打ち明けてほしかったのだ。彼女の言葉に対して、何か深い意味があるのだろうと悟り、それまで彼女に対して怒っていた感情から急に愛おしさを感じるようになった。
「ほら、黙ってないで教えてよ。清少のことが気になってしょうがない。何があったのか、ちゃんと聞くから」
私はゆっくりとベンチに座り紗英の方を見た。
「佐藤君、あのね、私、あの時、逃げ切る自信があったの。それなのに、あんなに早く迫ってくる佐藤君が私怖かった…」
紗英は少し声を震わせていたが、やがて顔を赤らめ恥ずかしそうに話しだした。
「でもね、捕まえられた瞬間、胸がドキドキしてたの。だって、男の人に後ろからあんなに強く抱きしめられたの初めてだったから…」
紗英の恥ずかしそうな表情を初めて見た。この時、私は確実に彼女のことを強く意識していた。
「私はね、本当は走ることが好き。だけど、もう陸上はしたくなかった。陸上なんかしたって幸せになんかなれない。そう思ってたの」
紗英が中学生で陸上を辞めたのは紗英の父親が原因だった。彼女の父親は現役の社会人マラソンランナーだった。東証一部の大手企業に勤めており優秀な会社員だった。ところが、紗英が中学3年生になった春に、父親は車の運転中に交通事故に遇った。その影響で右足の太ももより下の部分を失ってしまったのだ。それからというものの、紗英の父親は、それまでの真面目な性格とは打って変わって、まるで人が変わったかのようになってしまった。怪我をする前までは、ほとんど酒も飲まない性格だったのに、怪我をして以来、酒に溺れていった。紗英の父親は生きる希望を失っていたのだ。
「私は、父の姿を見て陸上選手になりたかった。父が大好きだった。でも、毎晩飲んだくれになって、仕舞には母以外の別の女と飲み歩くようになっていった。そんな父が大嫌いだった。父みたいにはなりたくなかった。だから、私は陸上という夢や希望は全部失ったの」
「そうか、辛かったな。いろいろ思い出させてしまってすまない」
「ううん、平気」
私はもの思いに耽るような気分で夜空を見上げた。そして、落ち込んでいた紗英を見て、ふと声をかけたのだ。
「なぁ、清少、陸上部に入れよ。一緒に走ろう!」
「えっ? でも、私、走れる自信が無い。もうフォームだって昔みたいに綺麗じゃないし。それに、うまくやっていけるか分からない」
「大丈夫。俺が1から教えてやるから」
紗英は少し困ったような表情をしていた。私は自分の左手をそっと紗英の前に出して言った。
「ねぇ、右手出して」
「えっ?」
紗英は少し躊躇いながらも右手をそっと前に出した。そして、私は彼女の右手を自分の左手でしっかりと繋いだ。人生で初めて女の子と手を繋いだ瞬間だった。
「さぁ、立って! 俺に付いてこい!」
「えっ? ちょっと… 待って…」
私と紗英はベンチから立ち上がった。そして、私は彼女と手を繋いで走りだした。少しずつゆっくりと。とても幸せな気持ちだった。この時、私は彼女に恋をしていた。
「ねぇ、恥ずかしいよ!」
紗英はとても恥ずかしそうに私と手を繋ぎながら走って付いてきた。いつまでも彼女と手を繋いでいたい。彼女をどこまでも連れていきたい。一生、彼女を守ってあげたい。私はそんな高揚感に浸った気分だった。紗英は初めのうちはとても緊張した様子だったが、次第に表情が笑顔に変わっていき、私と楽しそうに走っていた。2人は手を繋ぎながら瀬野通りを多田川方面へと走った。まさに、私と紗英は満月に向かって走っていたのだ。
「ねぇ、佐藤君!」
「どうした!?」
「私の名前「紗英」っていうの! だから、紗英って呼んで!」
「あぁ、よろしくな紗英! 俺の名前は「修」だ!」
「素敵な名前。ねぇ、私、修くんを信じて付いていってもいい!?」
「もちろんだよ! 紗英、このまま俺に付いてこい!」
2人は瀬野通りをしばらく走り続けた。紗英が少し息を切らし始めていた。
「紗英、大丈夫か!?」
「大丈夫。平気。ねぇ、私達、あの月に向かって走ってるみたい!」
「そうだな! 瀬野通りから見える満月は本当に綺麗だぞ!」
「私、月に向かって走るのが好きなんだ! このまま走り続けたら、あの月まで辿り着けるかな!?」
「あぁ、きっと辿り着けるさ! 最後に全力で走ろう! あの橋を越えたらイオンの交差点のところまでダッシュしよう!」
「はーい!」
紗英の返事はまるで小さな子供のようであった。多田川の橋の上から見える遠くの夜景、ヘッドライトをつけて走る車、河川敷、様々な風景に私達は目を配っていた。顔に当たる風が少し冷たかった。全長300Mある橋を渡りきったところで私は紗英に声をかけた。
「紗英、準備はいいか!?」
「うん。OKだよ!」
紗英が明るく返事をした。
「いくよ! よーい、どん!」
ずっと繋いでいた手を離した。そして、2人は全速力で走った。私と紗英は月に向かって全速力でスパートをかけた。そのまま2人は大きな交差点の手前でゴールしてかがみこんだ。
「うふふふ」
ふと気が付くと、紗英が傍でクスクス笑っていた。
「あれ? どうしたの? 何がおかしいんだよ?」
私は息を切らしながら恥ずかしい気分になった。
「だって、月まで辿り着けるなんて本気で言うから。私、可笑しくなっちゃった。修くんって、面白い人なんだね」
「お前なぁ、最初に月まで辿り着けるか聞いてきたのは紗英のほうだろ? そういう気分だよっていう意味で返事したんだよ」
私は紗英の前でかっこつけていた。私は走り終わった後のほうが緊張していたのだ。とても初々しいやり取りだった。高校1年生ながら、このままずっと紗英と一緒に居たいという想いで溢れていた。次の日も学校があったため、そのまま2人は歩いて帰り、私は彼女を家の近くまで見送った。
「送ってくれてありがとう。ねぇ、修くんと連絡先交換したい。メールアドレス教えて」
「あぁ、もちろん! ちょっと待ってね。なんか不思議だな。同じクラスでもう半年以上経つのにお互い連絡先すら知らなかったんだもんな」
2人は携帯電話の赤外線通信を使ってメールアドレスを交換した。
「今日はありがとう。修くんのおかげで素敵な1日だったよ。また明日ね。おやすみなさい。バイバイ!」
これまでの高校生活で私が見たことのないくらい、紗英が笑顔だったのを覚えている。私も笑顔で手を振って彼女を見送った。とても幸せな気分だった。輝く満月を見ながら胸がドキドキしていた。自宅へ着くと紗英からメールが届いていた。「修くんへ。はじめまして。清少紗英です。今夜は私にとって運命の満月の日。これからよろしくね!」私は、部屋で1人眠りに就くことができずに紗英のことばかり考えていた。体中が熱っていた。そして、明け方の5時頃になってようやくいつのまにか眠っていたのだ。
紗英との出会いから数日後、彼女は正式に陸上部に入った。それまでは彼女の笑った顔などほとんど見たことはなかったが、少しずつ普段からも笑顔でいることが多くなり、私と接するようになってから、以前と比べて明るい性格になった。様々なドラマが繰り広げられた高校生活の中で私たちは常に一緒にいた。彼女は高校2年生になってからアルバイトも始めたのだ。
