結局、泣きながら家に帰ったわたしは、真っ直ぐに部屋のベッドを目指した。
眠たいわけじゃない……。
ただ、何にもしたくないし、何にも考えたくなかった……。
学校から、階段から落ちたことの連絡があったらしく、母親が何度か様子見に来た。
それにも反応したくない……。
何にもしないでベッドに沈んでた。
それでもやっぱり、何時間経っても気分が晴れることは無い。
尚更、頭は奏大で一杯になってしまう……。
何気なく手に取った携帯。
わたしたちは、これで繋がってた。
チャットの履歴には奏大の名前が一杯で、
わたしたちの過ごした時間を刻んでて、
読み返せば、皮肉ばっかりの他愛ない会話が溢れてて……、
それでも、
大切なことはいつだって、
わたしの耳に届けてくれた……。
神様……。
居るなんて思ってないけど、
一言、言わせてよ。
……なんで奏大なの?