アメリカにいたときは毎日幼馴染のアンと走っていた。
走りながら話をし、行き交う人は挨拶はしていた。
だが、日本に帰国ししばらくは一人で走っていたが日本は知らない人には声をかけないということがあり、終始無言で走らなければならないということが嫌になり辞めてしまった。
久しぶりに走ったけど、やっぱり終始無言
今日はこの景色を覚えておくために走るのだから苦痛にはならない。
でも時々思うことがある。
街並みを見て安心するのは12年間住んだあの町だということ。
30分のランニングを終え、家に帰宅した。
「ただいま」
「おかえりなさい杏樹 お風呂沸かしたから入りなさい」
「ありがとうお母さん」
「お父さんも6時半にお風呂入るからそれまでに出てきてね」
「はーい」
私はそのまま脱衣所に向かい、お風呂に入った。

