そんな話をしているとインターフォンがなったので見てみると父だった。
私とお母さんは玄関に向かった。
玄関に着くとちょうどお父さんがドアを開けたところだった。
「おかえりなさい お仕事お疲れ様」と母は言い、父から鞄を受け取った。
父は「ただいま」と言い、母を抱きしめた。
この行為は両親が新婚のころからしているため、私は見慣れているが日本の友達が泊りに来た時に驚いていた。
「お父さんおかえりなさい」
「ただいま杏樹」と言い父はスリッパを履き、着替えるためウォークインクローゼットに行った。
母と私はキッチンに向かい夕飯の準備をした。
私は机を拭き、ダイニングテーブルに料理を並べた。
並べ終わると父がダイニングに来た。
「今日は和食か 美味しそうだ」と言いながら父は日本酒を出していた。
父は大のお酒好きで料理によって飲むお酒を変えている。
「今日は杏樹のリクエストのものを作ったの」と母は言いながら最後の一品を運んでいた。
「そうか 理恵も飲むか?」と父は悲しい顔をしながら言っていた。
そんな父の顔を見ながら母は「飲む」と返事をしながら私に耳打ちした。
それを見た父は「杏樹、理恵はなんて言ったんだ」と私に尋ねてきた。

