「三津代さん…

あたし、もう戻るね。」

なつめは三津代の肩を話して言った。


「うん。


ありがとう、なつめちゃん…。ほんとに…」


なつめは赤くした目で、少しはにかんで言った。

「私にできることがあったら、何でもいって。」


「うん。また連絡する。

あ…そうだ。ひとつききたい。

私が住んでいる家の場所、教えてくれかいかな?」


三津代が行くべき場所。まずは自分の家からだ。


「オッケー。

ちょっとまってね。」


なつめは鞄からノートとペンを取りだし、三津代の家の地図と住所をすらすらと書いた。


「ありがとう。

それじゃあまた。

元気でね。」

「うん。

三津代さんもね!」


ふたりは友達のように言葉をかわして、別れた。