おばさんガール

10分くらいして、なつめが自転車でやってきた。

顔は知らないはずなのに、一目みてなつめだとわかった。

初めて会った気がしない。

「こんにちわ…初めまして!
…なんて、変ですよね。」
こんなときにピッタリな挨拶が 見当たらなかった。

「うん…なんか変。親に初めましてとか言われても。」

なつめは少し、ふてくされたような顔をしていた。

その顔のパーツやバランスは、私に似ている。

しかし、背はスラッと高いし、手足も長く、アジア的ではあるがなかなか綺麗な娘だった。

私と夏目雅子を足して2で割った感じ?なんて…

親バカ?


しかし何より三津代の気持ちを揺さぶったのは、三津代と同じ高校の制服を、なつめが着ていたことだった。


「ですよね…。あ、となり。座って下さい。」

三津代がすすめると、なつめは複雑そうな顔をして腰かけた。

「なつめちゃん…今日学校は?」

時計は13時を少し過ぎていた。

「ごめんなさい、サボってた、図書館で。」

ポリポリと頭をかきならがなつめはいった。

私も、図書館でさぼったりしてたな。ついこの間まで…。

三津代によく似たなつめに、自分を重ねた。