『わかるよ、俺傷ついてた』
「え？！ごめん！でも、その成瀬君には他にも仲良くしてくれる子、たくさんいるから、私1人くらいどうってことないでしょ？私が少しそっけなくしても、他の子は成瀬君に優しくしてくれるし……」
『俺の本当の笑顔が見たいって』
「え？」
『こころちゃんじゃん、本当の俺と仲良くしたいって言ったの。そんなこと初めて言われた。嬉しかった。それなのに、こころちゃんは俺を見捨てるの？遠ざけないでよ。俺、たぶんこころちゃんに嫌われたくない。いつもの俺なら、こんなに執着しないよ』
成瀬君の言う言葉に、私の体温が上がるのが分かった。綺麗な顔で、しかもいつもみたいにニコニコして言うんじゃなくて、真剣な顔で訴えかけてくるのだから、なおさらだ。
