そもそも、ただの管理栄養士でしかない俺が世界的に大人気なデザイナーの皇一紗に会うことさえ難しそうだったのに、それがあの紫雨財閥の娘であることが付け加えられると、余計に無理な気がしてきた。
「だからと言って、諦めるわけにもいかないんだよな。」
そもそもの話、俺は皇一紗のファンというわけではない。
確かにテレビも雑誌も皇一紗のことが載っていないか確認しているし、何かあれば録画してでも見ているし、切り抜きだってしていたから花音が勘違いしてしまったのも無理はない。
「今のところの手がかりは、皇一紗一人だけだからな………。」
まぁでも、ずっと正体不明だった皇一紗の本名や中学生だということ、その通っている学校が花音と同じだとわかっただけでも進歩した。
何か情報がないかと思って、ずっとテレビや雑誌を見て情報収集していたが、こんな斜め上の方向から情報提供があるとは思ってもみなかったな。
それに花音と同じ中学校なら、接触する機会はいつでもあるか………。
〜徹side end〜

