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隣の部屋に移動した私は、その部屋に置かれたマネキンに着せられているドレスに目を奪われた。
「ひとまず、これに着替えてください。梓さん、手伝ってあげてください。」
「はい。」
片桐さんに手伝ってもらって何とか着終えたカラードレスは、短期間で作られたとは思えないくらい綺麗だった。
と言うか、今思ったけど皇一紗のデザインした服って、かなり高いって言われていたような………。
「潔音ちゃん。このドレスって値段はいくらぐらい………。」
「まぁざっと数百万はしますよ。そんなことよりもサイズは問題ないようですね。」
数百万、数百万、数百万………?
そう言われた途端、体がピシッと固まってしまった。

