ほぼ無表情だからちょっと怖いけど。
恭弥さんは、蛇に睨まれた蛙状態でまた縮こまってしまった。
だけど、回復も早くてすぐに立ち直った。
慣れてるのかな?
「茜、稜、慧、紹介する。彼女は片桐梓さんと言って、潔音の専属メイドとこの屋敷のメイド長を兼任している人だ。
潔音以外にはほぼ無表情で接するし、この見た目通り自分にも他人にも半端なく厳しい人だが、あの潔音が専属メイドとしてそばに置くだけあって、知識も経験も豊富だから何かあったら片桐を頼るといい。」
「初めまして、片桐梓と申します。」
今まさに私達が勉強しているお辞儀………敬礼をされて、慣れるとこんなに綺麗にお辞儀が出来るのかと一瞬感動してしまった。
「は、初めまして。」
「あぁ、潔音様の最終確認が終わったようですね。如月茜様、どうぞこちらへ。」
そして私は、片桐さんに促されて隣の部屋に移動した。

