そして、ある程度話がまとまったのか2人が私達に体を向け直した。
「とりあえず、如月茜様のウエディングドレスは私が作らせていただくことになりました。ドレスのことで何かご希望はありますか?」
「い、いえ、今のところは………。」
と言うより、突然すぎるし何よりも衝撃が大きすぎてそんなこと思いつかないし。
「そうですか。では何かあれば早めに仰ってくださいね。」
「え、えぇ。」
「ウエディングドレスは式や如月茜様自身を華やかにする為にもプリンセスラインのドレスがいいですね。カラードレスを作っている暇まであるでしょうか。もし無理ならば今までに私が作ったカラードレスから選ぶしかありませんよね。」
頭でデザインを考えているのか、潔音ちゃんはぶつぶつと何かを言いながらパソコンに何かを打ち込んでいる。
「あぁ、そういえば採寸もしなくてはいけませんでしたね。すっかり忘れていました。」
一段落付いたのか、一息ついてからふと思い出したように潔音ちゃんはそう言った。

