「それで、何故私をここへ?」
「その前に、まずは潔音の飲み物を取ってこないとな。潔音はコーヒーでいいよな。」
「は?」
それだけ言って、お父様はどこかへ行ってしまった。
「はぁ………。」
行動力があると思えばいいのか、自分勝手と思えばいいのか、どっちなのでしょうか。
それにしても………と、私は如月茜様達を見る。
私の目の前で楽しそうに話をしているその姿は、見間違えるはずもなくあの如月茜、如月稜、如月慧。
本当に………こんな偶然があるのですね。
「お待たせ。」
少し考え事をしていると、お父様が私の前にコーヒーの乗ったカップを差し出してきた。
「ありがとうございます。」
「いや………それじゃあ、本題に入ろうか。」

