悪びれる様子のない紫雨の態度と言葉に、次は俺がピシィッ…………と固まる番だった。
「馬鹿か、てめぇは。」
「馬鹿じゃないです。」
いや馬鹿だろこいつ。
寝ないからってベッドを持って来ないとか………もう本当に馬鹿としか言いようがない。
「ベッドで寝ろよ。その方がきちんと休めるだろうに………。」
「昔からの習性みたいなものです。何かと忙しくて、まともに寝る時間なんてなかったものですから。
昔、まだ睡眠薬を使っていなかった頃は眠気と戦いながら仕事をしていまして、その仕事を終わらせた瞬間に机に突っ伏して寝ていたなんてことはしょっちゅうでしたので、ベッドで寝るという行為を忘れてしまっていました。
ですので、今こうしてソファーベッドを用意しているだけマシだと思っていただきたいです。」
眠気と戦いながら、か………。
その眠気もいつの間にか感じなくなって、いつしか眠れなくなったんだろうな。
それならまぁソファーベッドを用意しているだけで及第点と言いたいが………。

