まぁ、あの口振りからしたらそうだろうな。
「梨沙様と一紗様のお葬式を周囲に悟られないように手配をしたのも私です。旦那様は梨沙様と一紗様の存在すら知らないので、お葬式の準備など頼めるはずもありません。そのようなこともあり、確かに私は潔音様に信頼されていると思います。しかし、初めから信頼されているからこそ、潔音様を救うことが出来ないのです。」
初めから信頼されているからこそ出来ないと言うことは………。
「つまり、紫雨を救えるのは元から紫雨の内側に居る人間ではなく、外側から内側に入った人間で、それが俺がだと?」
「察しが良くて助かります。」
本当に、俺は紫雨に何を言ったんだ………?
紫雨の学校での日常生活を見れば、その人間不信ぶりはよくわかる。
そんな奴の内側に入れるほどに威力と言うか効果のある言葉何て、俺には言った覚えが全くない。
「潔音様は、一条様のことが大層お気に召されたご様子でした。
私、はっきり申し上げまして潔音様至上主義者だと自負しているのですが………そんな私が嫉妬してしまう程、潔音様の話すことは一条様の事ばかりです。」

