* * *
「潔音様は………またこのような不健康そうな部屋に………。」
部屋に入り、リビングの扉を開けた片桐さんは最初にそう言った。
こんな部屋の住人である紫雨の専属メイドだからどんな感性をしているのかと思えば、普通に常識人だった。
「冷蔵庫の中身も代わり映えのしないものばかり………。これではまた倒れてしまったのも頷けます。」
「やっぱり………紫雨が倒れるの、今回が初めてじゃないんですね。」
「はい。もはや2桁の域に達しています。」
「2桁!?」
懲りないとか、そんなレベルの話じゃないな………。
「一条聖斗様。」
「何か?」
「………潔音様を、どうかよろしくお願い致します。」

