微かに寄った眉間のしわから、変な誤解をされたことに気がついた。
紫雨が当たり前のように俺の部屋にやって来るから、感覚が麻痺していた………。
「紫雨が39度の大熱を出して倒れたんですけど、倒れたのがそこのエレベーター出てすぐの所だったんで、紫雨の部屋に運ぶに運べなかったんですよ。だから今は俺の部屋で寝かせています。」
「そうだったのですか。しかし39度とは………潔音様、またやられたのですね………。」
仕方がない………と言いたげな口調で言う片桐さん。
無表情だったのが、少し和らいだ………気がする。
「その口ぶりからすると、紫雨が熱を出して倒れるのはよくあることになりますけど。」
「一条様にでしたら話してもいいかとは思いますが、それよりも先には潔音様の部屋へ入りましょう。その荷物を潔音様の部屋へ運ぶのでしょう?」
流石に紫雨の専属なだけあって目敏いと言うか察しがいいと言うか………。

