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マンションに着き、俺の部屋のベッドで寝ている紫雨。
息も荒くてしんどそうだし、頬も赤い。
完全に風邪だな、これは。
って言うかこいつ、風邪ひいてるくせにコンクールで優勝したのかよ………。
コンクール中はそんな素振りなかったんだが………。
「ん………。あれ、一条聖斗先生………?」
「起きたか………、ちょうどいい。紫雨、今の内に体温を測れ。」
「はぁ………。」
やはり風邪の所為で普段張っている気が抜けているのか、体温時計で熱を測る時もぼんやりとしている紫雨。
「取り敢えず氷枕は敷いたし熱さまシートは貼っておいたから、後は薬だな。」
「体温測れましたよ。」
「見せろ。」

