「あぁ…………本格的に頭が痛くなってきました。先生の声が頭に響く………痛い。」
…………ん?
「紫雨、お前まさか………。」
「え?」
もしやと思って紫雨の額に手を当ててみれば、熱い。
尋常じゃなく熱い。
「紫雨っ、お前熱っ、熱出てる!」
「熱………?あぁ、道理でさっきから頭が痛いなぁと。思考もそこまで回っていないようですし………困りましたね。自覚すると余計に頭が………。」
ついには額に手を当てて眉間にしわを寄せる紫雨。
これは相当だな。
「とにかくお前はこれ以上喋るな。もう少しでマンションに着くからそれまで目でも瞑ってろ。」
「はぁい。」

