「初めこそ、この人も私の持つ紫雨の名前が欲しいのかなと思っていたのですけど、それから私が9歳になって留学するまでの1年間、毎日手紙が届くようになったんです。」
「毎日!?」
「はい、毎日です。それにパーティーとかでもよく会うようになりましたね。」
流石にここまでするか………とは思いましたけど。
「まぁでも、それでも私は信じていなかったんです。
それから私は霜月様に黙ったままアメリカへ留学しました。そうしたら、霜月様がわざわざアメリカまでどうして自分に何も言ってくれなかったのかと、文句を言いに来たんです。」
「わざわざアメリカまで!?」
「それで私も、霜月様の言う好きの意味も、それが本気なのだということも信じるようになりました。
流石にそこまでされたら信じないわけにはいかないでしょう?」
「確かに………。」
霜月様ほどの顔があれば、私なんかに惚れなくてもいいのではと何度も言ったんですけど………。
「まぁ、未だに霜月様の趣味を疑う時はありますけどね。」
「お前それあいつにも失礼だし、何より自分にも失礼だってわかって言ってるのか?」
「私なんかを好きになる人の気が知れないと言っているんです。霜月様ならもっといい女性がいるでしょうに………。」
「あいつも報われないな………。」

