良いように言えば全体的にバランスが取れているといえます。


これだけがどうしても駄目、というものがないのがせめてもの救いです。



つまり、総合的に考えると良く言えば平均的、悪く言えば底が知れていると言えます。



そんな方に紫雨財閥の社長がするような書類は任せられませんし………まぁ、大事な書類を見られるようなことは避けたいので、お茶運びだろうが雑用だろうが何だろうが、彼女に任せる気はありませんけど。



だからと言って、お父様のあの入れ込み具合では如月茜様との接触は控えてくださいと言っても無駄でしょうし………。



かと言ってこのままでは私の仕事が増えるだけですし………。



全く、本当にお父様は女絡みで私に多大な迷惑をかけますね。



「さて、仕事をサボったお父様にどう制裁を加えましょうか………。」



と、お父様にどうやって制裁を加えようかと思っていると、私のプライベート用のスマホが着信を知らせていることに気がつきました。