縛られし者





「これが綿あめとラムネ………ですか。」



屋台の方にお金を払って手渡された綿あめふわふわしています。


おそらくこの綿あめは、溶融した砂糖を細い糸状にしたものを集め、綿状にしたものでしょう。



「どう?美味しい?」

「そう………ですね。綿あめのこのふわふわの食感は面白いと思います。口の周りに付いてしまうのが難点ですが。」

「そっか、良かった!」

「って言うか、本当に綿あめを知らなかったのか………。」

「逆に……凄いね、紫雨さん………。」



凄いという言葉は褒め言葉のはずですのに、褒められた感じが全くしません。



「じゃあラムネも飲んでみて!」



ラムネ………先程渡されたこれですよね。


その名称は聞き覚えがあるのですが………。