「俺がこのマンションに住んでることは知ってたのか?」
「まさか!私がそんなこと知っているわけないじゃないですか。」
「お前なら知っていてもおかしくないと思っていたんだがな………。俺の前職を知っていたという過去と事実があるからな。」
それについては私がアクアのオーナーだったからわかっただけのことなんですけどね。
「本当に知りませんでしたよ。必要になればその時に調べればいいだけのことですから。」
私は必要がない限り、そんな人の個人情報まで調べたりしません。
今回はそれが裏目に出ましたけど。
「お前、個人情報保護やプライバシー保護という言葉を知ってるか?」
「勿論知っていますけど………それが何か?」
「…………いや、何でもない。」
頭を抑えて項垂れてしまった一条聖斗先生。
どうなされたのでしょうか………。

