あの時は驚いた。



潔音に何かの書類にサインをしてほしいと言われたからサインをして、それからしばらくの間潔音が何か忙しそうにしているなぁとは思っていたんだ。



でもまさかナレッジ大学の入学テストをクリアして入学手続きをしているとは思わなかった。



しかもそれに瑛斗まで加担していたなんて俺知らなかったし。



「恭弥さんはそれで良かったの?」

「何が?」

「自分の娘が知らないところで大学の入学手続きまでしちゃってたこと。」

「ん〜、潔音は性格的に俺にあれをしてほしいこれをしてほしいって言うような奴じゃないし、俺にナレッジ大学に入学するって話しならしてたんじゃないかと思うんだよな。多分俺が聞き過ごしてたんだと思うから、別に潔音が自分勝手にしたってわけじゃないんだろう。」



…………と、思う。



潔音の奴、昔から口を開けば仕事をしろだの脱走した時も連絡ぐらいは取れるようにしろだのと喧しかったからな。