結婚式に招待できなかった人も招待しているので、パーティーへの参加人数が凄まじいことになっています。
まぁ、紫雨家と友好関係を結びたい人なんて掃いて捨てるほど居るので、それも仕方がないといえば仕方がないのですが………それでも人の多さに人酔いしていまいそうです。
「如月稜様、如月慧様。今からパーティーが終わるまで、決して私の傍を離れないでください。どこかへ行く時は、必ず私に一声掛けてからにしてくださいね。」
「わ、わかった。けど………何で。」
あまりの人数と有名人の多さに気圧され気味なお二人を壁際に誘導して、少し声を潜めて説明をします。
「いいですか?このパーティーは結婚式後にある親睦会の名称で行われているものですし、その為にこのパーティーに参加されている方も大勢いらっしゃいます。しかしながら、その他の目的でこのパーティーに参加されている方も大勢居ます。」
「その他の目的?」
「紫雨財閥の恩恵に預かりたくて参加されているということです。
今や貴方方は紫雨財閥の御曹司という立場にあります。そして、紫雨財閥とほとんど縁のない者達からすれば、貴方方は格好の餌食になります。」
こうしている間にも、すでにそういう方々から目を付けられているようですし。

