〜聖斗side〜



紫雨親子の親子関係は、もう修復不可能なところまで来ている。


それが、俺が紫雨から聞いた断片的な情報を元に出した結論だった。



家庭訪問の時に感じた、紫雨に対する紫雨恭弥の扱いへの違和感。


それは、紫雨がああなった原因が紫雨恭弥にあるのではというもので、それは恐らく間違っていないのだろうという確信を得た。



紫雨恭弥は娘としての紫雨潔音は心配しているようだが、紫雨潔音単体のことは子供として見ないで自分と対等の大人として扱っているのだろうと、紫雨の話を聞いていて思った。



それが悪いことかと聞かれると何とも言えないが、紫雨潔音が紫雨恭弥の娘且つまだ14歳であることを考えると、悪いことと言えるだろう。


14歳だぞ14歳。



一般論で言えば、仕事を押し付ける押し付けない以前に14歳の子供に仕事をさせていること自体がどうかしている。