縛られし者





よく平然と私の目の前であんなふうにできるものです。


その神経の図太さは、侮蔑を一周回って尊敬に値します。



「最近、私の元から少ない睡眠時間がさらに減るという自体になってきたので、そろそろ優秀で頼んだ仕事をきちんとこなしてくれる方を見つけて、私の手伝いとして雇いたいと思っていたんです。」

「そして、この超絶優秀な俺を見つけたというわけか。」



ただ優秀だからというだけでなく、そこまで自分に自信が持てるだけの価値を自分に見出せるところも尊敬していますしね。



「はい。一条聖斗先生は、私がこの学園に来て良かったと思えた二つの内の一つです。」



その二つさえなければ、私は青蘭学園への登校拒否をしていると思います。


好き好んで中学生をしているわけではないので。



「紫雨恭弥は、娘に睡眠時間を削らなくては処理しきれない程に大量の仕事を押し付けて、自分は女とイチャついているのか?」