さらりと黒い髪が揺れ、
白い顔が全て露わになる。

そして再び小さなきらめきが、
今度ははっきりとJの手が操る薄い刃のついた瓢が見えたが、
それが黒猫を守る黒い鎧を引き裂いた。



「キャァッ」




タイツに押し込まれていた胸が、
はじけるように飛び出し、
その勢いでますます生地が爆ぜるように切れていく。



あわてて腕で押さえる間に肩、背中、尻が、
白い肌をむきだしにして、Jの目に晒した。



「み、見ないでっ」




露わになった黒髪を振り乱し、
頬どころか体中を羞恥に染めたアタシに、
Jはカウンターの上のライトを容赦なく向けた。


白い光の輪の中で、
かろうじて残ってところどころ肌を這う黒い生地が白い肌を引き立たせ、
腕で押さえきれない乳から朱鷺色の大きな花がこぼれて見える。

Jの視線を感じながら、
あたしはうつむいて、
必死に身体を隠そうとしていた。


「黒猫は、
一皮向くと白い仔猫だな」