話しかけるにも、どう話しかけていいか分からなくて、
暫く私は静かにそれを見守る。


やがて、抱えた本を全て戻した太一先輩が、私に気づいた。



「羽花ちゃん……?」



目を丸くしてそう言って、嬉しそうに笑う。


良かった。



もう、太一先輩は私に会いたくないかなって思ったりしたから。


そんな表情を見るとホッとする。



「あの」



言葉を探りつつ話す私を、太一先輩は笑顔で待ってくれる。


きっと、今の私の顔は真っ赤っかだ。





「私、これからも毎日、この図書館に通ってもいいですか?」



太一先輩の口元が更に緩んだ。



「当たり前じゃん」



そう言われて、私の口元も緩む。



「それと、」



私は、さっきよりもハッキリとした口調で言った。




「私と友達になってください!」





それは、ある意味二回目の告白。


でも。