全部、先輩のせいです。

そう言った太一先輩の声は、ちょっと嬉しそうな響きがする。

気がつくと、先輩の顔には笑顔が戻っていた。


「俺さ、あいつの絵、めっちゃ好きでさ。何回も見たよ。
気がつくと、……惚れてた」




照れ臭そうに、言う太一先輩。


そんな顔、私には見せてくれない。



太一先輩は、私の絵を褒めてくれた。


でも結局、それは菅野先輩には敵っていない。


____そんなの、自分が一番よく分かってる。




太一先輩って、素直だから。


だから、余計に切なくなるんだ。


ああ、本当に、好きなんだなって。


太一先輩は、菅野先輩のこと、大好きなんだなって。




瞼が悲鳴をあげて、涙が頬を伝った。

もう、我慢は限界だってさ。



太一先輩は、驚いたように私を見る。


ずるいよ。


どうしてそんなに、先輩は鈍感なんですか___?