全部、先輩のせいです。

「ええーー。いいじゃないですか、ちょっとぐらい」


私達が靴箱に向かっていると、そんな声が
廊下に響き渡った。


「先生、今日もお若いですね!この学校で一番美しい!!」



私は、無視するようにそこを横切った。

梨沙がそれに続く。


池田 太一先輩。


多分、私がこの学校で一番苦手な人。



超お調子者で、うるさくて、校内でこの人を
知らない人はいない。


おまけに、入学式の時のように誰にでも絡んでくるから、
私は出来るだけ避けて過ごしている。


「そんなに急がなくたっていいのにー」


梨沙にそう言われ、太一先輩に絡まれないように、つい
早足になっていたことに気がついた。



「太一先輩普通にいい人だけどな」

「どこが?あのテンションの高さ。先生にあんな態度とるなんて
信じられない」


少なくとも、私とは似ても似つかない人だ。