全部、先輩のせいです。

ゴールしたその二人を、太一先輩はニヤニヤしながら
囃し立てにいく。


先輩がいなくなったことで、私もそこにいる意味がなくなって、
私は静かにテントに戻る。


私の中で生まれた、小さなドキドキが、一瞬で埋れていったように思えた。







「優勝、Aブロック」



校長の、力強いその言葉とともに、吹奏楽部による
特賞歌が流れる。


イエーイ、とAブロックの人達が叫んだり、
飛び跳ねたりする。


素直に嬉しいけど、私はまだそこまで喜べない。



太一先輩が、ニコニコしながら壇に上がった。


結果、ぶっちぎりとは言えなかったけど、Aブロックが優勝。


学年ごとでは、うちのクラスは3位だった。



心臓の音が、どんどん大きくなる。


「続いて、パネル部門の表彰を行います」


私は、手をギュッと握りしめる。



お願いします………。




「最優秀賞」