全部、先輩のせいです。

でも、太一先輩はいつものように笑ってくれなかった。

まるで、さっき目があったことが無かったことにされたように、
太一先輩は外方を眺めている。


ズキっと胸が傷んだ。


無視された……?



何か私したかな、と不安になるけど、そんなこと怖くて聞けない。


「羽花、やったね!」


梨沙が、満足そうに笑ってハイタッチを求めて来た。

私は、無理に笑ってハイタッチする。


梨沙が私から目を離すと、一気に顔の力が抜ける。


パネルが完成したら、きっと太一先輩は喜んでくれると思った。

今までみたいに、誰よりも褒めてくれると思ってた。


期待し過ぎていたせいか、凄く辛い。


視線の先で、飯岡先輩が太一先輩にちょっかいを出している。

太一先輩は我に帰ったようにビクッと飛び起き、
いつものごとく豪快に笑っていた。


さっきまでの太一先輩はなんだったんだろう。


誰もいないグラウンドと、真っ暗な街並み。

ただ、私達のいる教室だけが明るく灯っていた。