全部、先輩のせいです。

自分のコミュニケーション力の無さを痛感する。


「絵」


新川先輩が、静かにその空気を切り出した。


「楽しみにしてるよ。一緒に頑張ろうね」


そう言って、新川先輩は初めて笑ってみせた。

笑う時にできるえくぼが可愛い。


「はいっ!」


嬉しくなって、つい大きな声が出てしまう。


大きな道に出て、人通りも多くなる。

帰宅ラッシュと重なってしまったみたいだ。


でも、もうどうすることも出来ないので、私達は
その道を進む。


「私ね、絶対選ばれたいんだ」


え?


選ばれたい、と思うことは普通だと思うけど、新川先輩の目が
何か切なげな目をしていたことに驚く。


「穂波さんには言っておくね」



私の了解も得ないまま新川先輩は口にした。