全部、先輩のせいです。

佐倉先輩も、満足なようだった。

さっきまでのような、自信満々な表情に戻っている。


「それならいいよ。ちょっと、太一〜〜!!」


そう言って、廊下の真ん中で応援の振り付けを考えていた
太一先輩を呼ぶ。


「何?どうしたん」


わざわざ心配して駆けつけてくれた太一先輩には、
巻き込んでしまって申し訳ない気がした。


「パネルの図案なんだけど、3人でそれぞれ考えてくるから、
一番いいと思うものを選んでくれない?」


佐倉先輩がそう言うと、太一先輩は、机の上に置いてある
図案に目をやってから、頷いた。


「もちろんいいさ。頑張れよ、みんな。期待してるからな!」


太一先輩は、ニコッと笑って私と新川先輩の方にも
笑いかけてきた。


「穂波さん、美術部の意地の見せ所だよ。応援してるぜ」


そう言われて、戸惑いを隠せなかった。


どうして私に?


先輩達がいる中で、私に声を掛けられたのは嬉しいけど、先輩に悪い。


一人照れて、反応に困っているのもつかの間。