全部、先輩のせいです。

「私はバスケ部なの。ずっとバスケやって来て、正直バスケ一筋なんだけど、
毎年パネルやってるの。任せて、私、去年最優秀とってるから」


「凄いでしょ」と言わんばかりの口ぶりと表情に、先輩の性格が滲み出ていた。


わざわざ私達に何の部活なのか聞いたのは、自分がバスケ部だということを
自慢したかったからだろう。

より一層パネル委員の仕事が憂鬱になる。


でもやっぱり、学年の違う3人が集まるとどうしても3年生中心になってしまって、
私と新川先輩は何も言えないまま佐倉先輩の話を聞いていた。



「今年のモチーフは、鳳凰にしようかなと思ってるの」


佐倉先輩は自信満々にそう言う。


鳳凰かぁ。

正直私は賛成出来なかった。


そもそも、Aブロックの色は赤。

赤の動物といえば鳳凰。


こんな典型的な考えを、自信満々に言われても
こちらが困る。

でも、反対できるような案も考えつかない。


まあとにかく、「いいんじゃないですか?」と相槌を打っておいた。

新川先輩も、頷く。


「良かった。実はもう、図案は出来てるんだ」


そう言って、佐倉先輩は持っていた鞄から紙を取り出した。