全部、先輩のせいです。

広貴が……。


広貴がそんなこと言うなんて意外だし、なんだかこそばゆい。

うちの学校は順位を張り出したりはしないから、私が
1位だったってこと、知ってるのは広貴と梨沙ぐらい。


入学直後のテストの後、広貴に順位聞かれたから一応
答えたけど、きっと私が何位だったってどうでもいいだろうなと思ってた。


「俺も賢くなりてぇな。そうだ、穂波さん、勉強教えてよ」

「流石に先輩に教えられるほど賢くありません」


私の学力は所詮、中学生卒業レベルと高1の分野をちょっとかじった
ぐらいで、3年生に教えられるほどじゃないに決まってる


「そりゃそうだ。二個下に教えられてどうすんだ、俺」


一人で笑いながら、先輩は自分にツッコミをする。



「穂波さんは何しにここに来たの?」


一人で笑うことを一切恥じず、そのままの調子で聞いてくる。


「…勉強をしに」


あの話の流れから、そう言うのを一瞬躊躇った。

なんだか自慢しているみたいで嫌だし、カッコ悪い。



太一先輩の反応が怖くて、自然と俯く。



「すげー。やっぱトップとるような人って、努力の量が
違うんだな」