実は、僕達は半同棲中だ。

煌希の母親は新しい恋人と
一緒に暮らすために煌希を
半ば追い出す形で
独り暮らしをさせた。

家賃やら生活費は
とりあえず出しているみたいだが。

付き合いだした二年前の秋は
まだ、マンションに帰っていたけど
一年前からは
ほぼ僕のマンションに帰って来ている。

まぁ、学校に届けている住所は
煌希のマンションのものだし
優等生然とした煌希の家に
理由もなく行く必要はないから
三年生になった今も
彼が僕のマンションで
半同棲生活をしているとは
夢にも思っていないだろう。

『ご飯できたよ』

煌希の弱点を挙げるなら
料理ができないこと。

掃除や洗濯はできるのに
何故か料理は壊滅的だ。

そんなとこも愛おしく思っている。

『ありがとうございます』

自室からリビングに来た
煌希とともに席についた。

『いただきます』

手を合わせ小さくお辞儀をする。

『召し上がれ』

そうして、僕は現状に満足している。

煌希の世話をやけることに。

*~*~*~*

教室で二回もシたのに
ベッドでもまた抱かれた。

若いって凄いよね(苦笑)

体力的には僕もある方だけど
煌希には敵わないかな……

後、精力的にも
性欲的にも……

*~*~*~*

『氷咲、私は貴方を
離してあげられません』

僕の躯を綺麗にし
新しい服に着替えて
寝る準備をしてる時に
煌希が何のきなしに言った。

そんなとこはお互い様だ。

『僕だって同じだよ。
煌希と離れたら生きていけない』

一つのベッドに
二人で入って眠りに就いた。

僕は煌希なしでは
生きていけない。

例え、この関係が禁断だとしても。

卒業まで十ヶ月。

何があっても
秘密は守り抜く。

煌希が卒業したら、
あのマンションは
引き払って
僕のマンションで暮らす予定だ。