でも、もし私に何か怒ったりしてたら勉強教えてって言ってこないと思うから、私が原因とかではないと思うけど…。


かと言って星くんと何かあったようにも見えない。 私の家で那くんのご飯を4人で食べたあの時から星くんと月はずっと仲良しに見える。


だから、余計に分からなくて。


私の考えすぎなのかな? 月は、本当は悩んでないのかもしれない。


あるいは、私には話せない事なのかもしれない。



「月が話せるなら、話してほしいだけなの…」

「……うん」

「無理になんて絶対言わない! 月の気持ちを尊重するに決まってる! だけど、私が心配してること、忘れないでね…?」

「ふふっ、ありがと、幸」



嬉しそうな笑顔を見せてくれた月は、少しずつ話し始めた。



「あたしさ、通訳になりたいって言ったけど、本当に海外言っていいのかなって、最近になって思い始めたんだ…」


「…うん」


「弟だって2人ともまだこれからお金がかかってくる歳だし。

何より、母さん達に家のこと任せたまま県外言っていいのかなーって、ね」


「……」