「……嘘でしょ…」

「やるじゃん、那」

「はっ、ざまぁみろ」



目の前に広がるのは、ふわふわの卵が乗ったオムライスと自ら味付けがされてるオニオンスープ。


驚くことにこれは全部那くんのお手製。


月と星くんが驚くのだって無理はないと思う。だけど食べてからもっと驚くと思うよ?



「「うまっ……!」」

「でしょ!?」



思わず声が出た私を、那くんが嬉しそうな顔で見てけるから余計に嬉しくなった。


だってね、本当に嬉しいんだもん。大好きな那くんの手料理を大親友の月と星くんに食べてもらえて。


それに那くんの手料理はすっごく美味しいから、2人だって絶対喜ぶの分かってたもん!


嬉しそうな私と得意気な那くんを見てた星くんが口を開く。



「……那って何者なわけ?」

「何者とは?」

「勉強と運動だけ得意かと思えば、料理まで得意って……何、ヒーロー?」



ヒーロー……かぁ…。 確かに那くんは私にとってたった1人のヒーローだけど…。



「俺は幸だけのヒーローですが何か」

「あー間違えた」