「終わったぁぁあああああ!!!」
「「うるさい」」
「まぁまぁ2人とも……頑張ったね、月!お疲れ様!」
「……さやぁ…!!」
午後6時を回り、閉館の時間が迫っている図書館から出る準備を始めた私たち。
学校終わりに来たから、ざっと3時間くらいは勉強出来てるよね…。
私も家ではこんなに勉強しないから、みんなでやって良かったかも!
鞄のポケットに入れっぱなしだったスマホを見れば、お母さんからのメッセージが1件。
「えっと…『今日あたし達遅くなるから、2人で夕飯済ませてね!何も作ってないけど!』……って。何も作ってないんだ…」
なんて言うか…さすがお母さんって言葉しか出てこないんですけど……。
破天荒とか、滅茶苦茶とか。 悪い意味で言ってるわけじゃないんだけど、本当にそう言う言葉がピッタリで。
そんなお母さんを嫌いだなんて思ったこともないからいいんだけどね……。
あっ、それより、那くんに夕飯のこと相談しなくちゃ!
「ねぇ、那くん。夕飯のことなんだけど…」
「あ、なんか恵さんからメッセージ入ってて」
「そうそう。だから帰りにスーパー寄って帰らない? 何食べたいか教えてね」
「恵さんが『幸にキッチン立たせないでお願いだから!』って」
「ガーン……!!」
お母さん……!のバカ!! 酷い! 那くんにまでそんな事言うなんて!!