――12上旬。


月と星くんが仲直りしてからもうすぐ1ヶ月。


相変わらず仲良い私たちだけど、最近新たな問題が勃発していた……。



「おい、分かってんのか?」

「………」

「寝るなバカ」

「〜〜いっ! ちょっと!なにすんのよバカ那!」

「勉強教えてもらってる分際で寝るとかありえねぇ」

「女の子には優しくしなさいよ!」

「俺にとっての女は幸だけですので」

「…えっ!?」

「幸ぁぁあああ!!」



ただ今私たち4人はお勉強中……と言うより、月に勉強を教える会…みたいな…。


ウトウトしていた月の頭を丸めたノートで勢いよく叩いた那くんと月の口喧嘩が始まったその横で、私と星くんはひたすら問題を解いていた。


頭が良い星くんはいつだって1位の座から動かない。私はそこまで頭良いわけじゃないから、とりあえず星くんを目標に勉強してるだけで…。



「あ、星くん、ここの問題なんだけど…」

「ちょっと待って………。ごめん、どこ?」

「この数式の当てはめ方なんだけど、これでいいの?」

「…………うん…うん…、いいよ、正解」

「良かったぁ…。ありがと」

「どういたしまして」



解りやすい星くんの説明を頭にインプットしながら問題を解いていく私。


自分の問題をひたすら解き、応用問題まで解いてる星くん。


うーん………この違いはなんなんだろう…。


あぁ!ダメっ!集中しなさいよ私! 自分に喝を入れながら星くんに説明してもらった問題と再び向き合おうとした時。



「「ストーップ!!」」

「へっ?」

「……何?」



勢いよく顔を上げた私と、面倒くさそうな顔をむける星くん。 私たち2人の前にはどこがご機嫌斜め?な様子の那くんと月。