星の言葉が嘘なわけないのに。
幸があたしとの繋がりを断ち切るはずなんてないのに。
那があたしを応援しないわけないのに。
「……月」
「……何よ」
「お前には星しかいねぇだろ」
「っ、バカな事言ってんじゃないわよ。そんなの、当たり前でしょ……」
「だから大丈夫なんだよ」
「……ありがと、那」
あたしには星しかいない。
きっと、星だってあたししかいない。
今はそう思ってなくても、将来的には絶対そう思わせてやる。
だって、あたしは星を離す気なんてないんだから。
すぐ隣にはいつだって星が、幸が、那がいた。
そんな日々はいつかきっとなくなってしまうけど、それなら今ある時間を目一杯楽しむしかないんだ。
「………星」
「…なんだよ」
隣にいる星はまだどこか怒ってる感じがしたけど、それでもあたしは伝えなくちゃいけない。
「あたし、星が好きよ」
「………俺も、月が好きだよ」
「それでも、夢を追いかける。追いかけたいの……。だからね、もしあたしが帰ってきたら…その……」


