父さんの言葉はあたしの為を思ってだって分かるってる。分かってるけど、本当にショックだった……。


誰より応援くれると思ってた父さんに反対され事。あたしに世界の広さを教えてくれた父さんに怒られた事。


あぁ、そう言えば、父さんに怒られるなんて初めてだったから、余計にショックだったんだ。


それでも絶対諦めたくなくて、母さんに何度も愚痴を聞いてもらったりした。 父さんがあんなに怒る理由は何? あたしをこの家に縛り付けたいの?なんて言って……。


だけど本当は分かってた。


娘が大切じゃない親なんているわけない。父さんがあたしを叱るのはあたしの為。


分かってたけど、どうしても諦めたくないから……。



「だから、父さんと1対1で話をして、理由を根掘り葉掘り聞いてみたことがあるの。そしたら父さん、1番最初になんて言ったと思う…?」



今でもハッキリと覚えてる。 あの時父さんに言われた言葉。



「"お前は1人で生きていける程強くない。……それに、俺は誰より月が星を好きなことを知ってるつもりだ"って、言われちゃった…っ…」

「……っ…!」