勘の良い那と星に、きっと、あたしが何か隠してる事に気付いてた幸。
そんな3人だから言わないでおこうと思ってたよ。
「え、ちょっと待って……月、本気なの?」
「ふふっ。あたしが幸に嘘ついたことある?」
「……っ…ない…」
「それが証拠よ」
ごめんね、幸。こんな時にこんな事言って。 だけどあたし本気なの。 やりたい事があるから。
自分の力で出来るだけのことはしたいと思ってる。
自分の限界を試したい。全力でやりたいの。
「月は、何がしたい?」
そう尋ねてくる星の瞳は、分かってるよ、分かってるから、って言ってる気がした。
ごめんね、星。いつだってあたしの事を支えてくれてる星なのに…遅くなってごめん……。
幸も那も、驚かせちゃって、ごめんね。
「あたしね、通訳したいの」
「通訳………っそれって、いつかは海外に行っちゃうって事!?」
「そうだね……いつかは行きたいと思ってるよ」
「そんな…っ…!」
あたしの言葉に更なる衝撃を受けた様子の幸に、少し笑ってしまう。


