もくもくと掃除をしていると、お母さんが紅茶を持って来てくれた。


笑いながら「ひと休み〜!」なんて言ってるけど、私が空き部屋の掃除してる間お母さんは何してたんだろう?


気になりながらもきっと何かしてくれていたんだと信じることにするね。



「さて幸、今の心境は?」



……そんな事いきなり聞かれたって答えようがないんだけど…。


大体、急すぎてまだ少し実感湧いてないんだから!


言葉にしないでお母さんを睨めば満面の笑みで私を見てくる。



「嬉しいでしょ?」

「………嬉しいです…」

「ならお母さんに感謝しなさいよー?」

「んー…それとこれは別だもん!」



感謝は少し…すこーしだけしてるけど、突然そんなこと言われたって驚くだけじゃない。



「まず、お父さんはなんて言ったの?」



私の言葉にお母さんはしれっと「まだ言ってないもん」なんて言ってくるから本当に驚きしかない。


私とお母さんって本当に血繋がってる……!?


つい自分でも疑ってしまう程に私もお母さんは似てなくて。


どらちかと言えばお父さん似の私だけど、お母さんとはあまりにも似てなさすぎるんだよ!


明るくていつでも笑ってるお母さんと、少し天然が入ってて優しいお父さん。


あ、そうなると私も天然って事になっちゃうのかな…?


いやいや、私が天然なわけないよね。 お父さん見てたら天然って言葉がしっくり当て嵌まるけど…。