彼が固まった。まん丸な目がさらにまん丸になった。 私はなるべく、ナチュラルを装って言った。 「ここで見殺していくのも後味悪いのよ」 「見殺しって」 彼は本当に困った顔をしていた。 だけど、わたしも困るんだ。罪悪感でいっぱいの胸が晴れる方法は彼を家の中に連れて帰る、それ以外ないのだ。 「あなた私より年下でしょう?甘えりゃあいいのよ。こういう時は」 彼の手を取って、自分の家の方向に向かう。こんな嵐の夜に捨て置くなんて、私にはできなかった。