「別に無理なんて…」


「あっそ。」


お姉ちゃんはそれだけ言うと、勉強を始めた。


もう相手にしてくれそうにないので、自分の部屋へ戻る。


確かに、お姉ちゃんの言う通りかもしれない。


現に、お姉ちゃんは大人しくない。


だけど普通にモテている。


「けど、簡単に戻れないよ…」


私が大人しくなりたいと思った理由。


それは失恋と同時に味わった、男子からの言葉による屈辱感だった。